准教授:佐々木 祐

履歴

1973年生まれ

2008年 京都大学大学院文学研究科 博士後期課程 指導認定修了

2011年 博士(文学)学位取得 (京都大学)

2012年 大阪市立大学文学部 特任講師

2013年 神戸大学大学院文学研究科 准教授


専門分野

地域社会学・ラテンアメリカ社会研究

 

修士時代から、中米・ニカラグア共和国におけるエスニシティや文化構築について調査・研究してきました。また、メキシコ・チアパス州における先住民運動の展開とその社会的作用についても調査を進めています。最近は、関西在住のラテンアメリカ出身者(いわゆる『日系人』を中心とした)の社会関係形成に注目したフィールドワークを行なっています。歴史的・社会的諸力の交錯において、思いもよらない出会いや意外な「主体」が発現する局面に興味を持って研究を行なっています。

論文等

「『先住民』と『法』の問題」、『ソシオロジ』、第四十八巻第三号、社会学研究会、2004年3月

「『先住民共同体』はいかに構築されたのか? ─ニカラグア:1880~1920」、『言語文化研究』、第十七巻三号、立命館大学国際言語文化研究所、2006年2月

「『革命芸術』の齟齬:ニカラグア壁画運動のたどった途」、田沼他編『ポスト・ユートピアの人類学』、共著、人文書院、2008年2月

「共同的映像のひらく可能性─メキシコ・チアパス地域先住民の実践から」『言語文化研究』、第二十一巻三号、立命館大学国際言語文化研究所、2010年2月

「アジア的生産様式」「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」「市場」「史的唯物論」「疎外」「土台と上部構造」「ヘゲモニー」「模倣」、東長他編『持続型生存基盤論ハンドブック』、共著、京大学術出版会、2012年11月

「もう一つのニカラグア:大西洋岸とのかかわり」、「狂った小さな軍隊:サンディーノと民族主権防衛軍」、「保守主義の時代と自由主義革命:『保守党の30年間』とその帰結」、「サンディニスタ革命期の文化政策:『あたらしい人間』のための文化」、「先住民という『他者』:混血のニカラグア神話」、田中高編『ニカラグアを知るための55章』、共著、明石書店、2016年6月

「移動と暴力が交錯する生― メキシコにおける中米女性移民たち」、田中雅一・嶺崎寛子編、『ジェンダー暴力の文化人類学:家族・国家・ディアスポラ社会』、昭和堂、2021年2月

「まだ見ぬ「われわれ」を創造する―中米移民の集合的実践の事例から」、松田素二他編、『集合的創造性:コンヴィヴィアルな人間学のために」、世界思想社、2021年2月

「『詩人のくに』の革命と詩学—1980年代ニカラグア"Nicaráuac"誌をめぐって」、 松田素二他編、『 日常的実践の社会人間学:都市抵抗共同性』、山代印刷出版部、2021年2月

学会報告

Being Migrant/ Refugee as a Process of Accumulation of"; Migrant Capital": The Case of Central American Migrants in Mexico、IUAES、クロアチア 2021年3月

 

2022年度の研究活動

二〇二一年度はとても海外に行けるような状況ではなく、メキシコにおける中米移民に関する調査研究は主に文献および遠隔のみにての実施を余儀なくされています。現地に行けないうちに、状況はどんどん変化し、滞留する移民/難民たちにハイチ人や南米出身者が目立つようになっているようです。今後二向けて、フレンチ・クレオールを勉強しなくてはならないかもしれません。これまでの研究内容は、五月の文化人類学会にて報告しましたが、もうネタ切れ…。

その代わり、というわけでもないのですが、豊岡市在住外国人調査はだいぶ進展しました。二〇二一年度も、子育てや教育に注目して調査を行い、当事者の方にグループワークの形でご自分の経験や要望を語っていただいたり、また外国ルーツの子供・若者に聞き取りを行うことで、これまでは見えなかったさまざまな点が明らかになってきています。その成果は、年度末に報告書として公開しています。前回のものと合わせて、質量共になかなかの研究ができたと自負しています(豊岡市HPにて公開)。

また、神戸市による研究助成「大学発アーバンイノベーション神戸」を得て、「『病』と『厄災』をめぐる比較都市史的研究:感染症対策と公衆衛生言説を中心に」というテーマで調査実習を行いました。これも成果は文学部のHPにて公開しています。

海外には行っていないのに、どういうわけか京都の自宅にはほとんど帰っていないという不思議現象に見舞われています。