2016年度後期から博士前期課程の高津友哉さんが留学プログラム「Erasmus +」にてポーランドのヤゲウォ大学に、学部3回生の田村豪さんがドイツのハンブルク大学に交換留学生として留学しています。
二人のコメントが届いていますので、掲載します。
高津さんのコメント
クラクフは日本で言えば京都のようなところです。歴史ある建物や教会が随所にあり、多くの観光客が訪れています。大学の校舎はその中に埋もれるように点々と存在しているので、登校は観光地巡りをしているような気分になれます。休日はよくカメラを片手に旧市街をぶらぶらしています。
Erasmus+プログラムでヤゲウォ大学に留学に来た日本人は私が初めてで、他に日本人は一人もいません。そのため前例がない状態からの留学で、予想外の注文をつけられることもあります。留学する2か月ぐらい前から手続きに追われ、今も授業を受けながら、毎日現地の留学生センターに通って質問や依頼をしています。現地の人や同級生には当然日本語は通じませんし、英語すら通じないこともあります。こうした経験のために、「英語が伝わるかどうか不安」といった思いはとうの昔に忘れ、「何が何でも伝える」と考えるのが当たり前になっていました。まさに外国語が飛び交う中でのサバイバル、といった日々です。
全く文化が異なる初めての場所で、様々な難題に追われるというのは大変苦しいことです。でもこれを乗り越えることで、自分を一回り成長させることができるのではないか、と信じて取り組んでいます。自分の経験したことや失敗したことが、次のヤゲウォ大学留学生の助けとなるように、この留学は絶対に成功させるというのが私の今の目標です。
ヤゲウォ大学の校舎
田村さんのコメント
2016年10月から2017年7月まで、交換留学生として、ドイツのハンブルク大学に留学します。
ドイツは現在、多くの移民・難民を受け入れており、知人によればかなり政治的関心が高まっているとのことでした。
その中でドイツを留学先としたのはそのような「よそ者」についてのヨーロッパの現状を見たいと思ったからです。例えば、私が住む寮から中央駅まで2キロ弱歩けば、すれ違う人はほとんどが非ヨーロッパ系の人々です。
聞いた話によれば戦後復興の際にトルコ系移民が住んでいた地区ということです。自分も含めて非ヨーロッパ系の人がたくさんいると感じます。日本人も多いらしく、ハンブルクには3000人の日本人がいると学生から聞きました。
街中の公園には大きな日本庭園があったりします。
また港の周辺では大規模な再開発が進んでいます。ハンブルクという街自体が非常に興味深く思われます。
そしてドイツは社会学が生まれた国のひとつでもあります。
ドイツ語の授業を受けるとともに、ドイツでの社会学の勉強のされかたについても学んでみたいと思います。本屋に並んでいる社会学の本をみるだけでも日本との違いが見えてきます。どのような人が扱われるのかを考えるだけでも興味深いものがあります。
最後にこの1年の目標ですが、語学にしっかり取り組み、社会学の古典を少しでも原文で読めるようになることまた、こちらの社会学の授業にしっかりと参加することが目標です。
目標に向かって精進したいと思います。
田村さんが所属しているアジア・アフリカ研究所
観光地として有名な倉庫街